ダイエックス設立40周年記念事業
二宮金次郎像建立
2014年(平成26年)
ダイエックスの理念を
後世代に伝える!
建立当時のお話
ダイエックス創業者より
当社は本年お陰様で設立40周年を迎えることができました。多くの仲間の並々ならぬ努力と良きお客様に恵まれ今日があります。そこで何を残すかを考え、ダイエックスの『理念』を残すことに行きつきました。その理念が二宮金次郎像です。
石像の奥に流れる教え、隣接したパネルに書かれた数々の教え、これらを社員や協力業者、地域の皆様に失われゆく倫理道徳観をお伝えしたく建立しました。ご協力いただきました皆様の氣が二宮金次郎像に入魂し、いつまでもこの地域に喜びの種が広がることを願っております。
創業社長 戸田栄造
(参考:2014年12月18日 ブログより)
二宮金次郎とは?
金次郎の生涯
江戸時代末期に関東から南東北の
農村復興に尽力した人物です
【幼少期】
金次郎は1787年7月23日、足柄平野の栢山村(小田原市)の比較的裕福な農家の長男として誕生、幼少時から教養のある父に教育を受け、一方では優しい母の慈愛を存分に得て、幸せに育ちました。
しかし、不幸にして異常天候のため酒匂川の氾濫が度重なり、荒廃した田畑の回復もかなわず、父母は心身疲労で相次いで死去、一家離散という事態に陥りました。
【家の再興】
金次郎は伯父万兵衛の家に預けられますが、逆境にもめげず卓越した才能を発揮します。
作業の合間に、稲の捨て苗や菜種を空き地に植えて収穫、毎年その収益を増やして田畑を買い戻し、成人後間もなく家の再興に成功しました。
【財政再建・農村復興の道へ】
その手法を生かし近親者の家政再建を行ったほか、奉公に出た小田原藩の家老・服部家で「五常講」という金融互助制度(のちの信用組合のはしり)をはじめ、服部家の立て直しを依頼されるなど、その才覚を表してきました。
やがて、そのすぐれた発想と実践力が小田原藩主・大久保忠真から見込まれ、財政難に苦しむ藩主の身内である旗本の野州(栃木県)桜町領の財政再建を託されます。
【600の村々で】
金次郎はこれを契機に財政再建・農村復興の仕事(報徳仕法)にまい進することになります。
桜町領再建は苦節10年の難事業でしたが、その成功はたちまち近隣の注目を集め、諸領諸村からの仕法の要請が相次ぎ、復興事業や飢饉救済に多忙を極めます。
晩年には幕臣に取り立てられ、日光神領をはじめ一部幕府領の再建に総力をあげて取り組みますが、かたわらすぐれた弟子たちを介して、諸家、諸領の復興指導も続けました。
安政3年(1856)、70歳でその生涯を終えるまで、報徳仕法の手ほどきを受けた地域は600か村に達したといわれています。
参考文献/公益財団法人 報徳福運社 報徳博物館 「二宮尊徳と報徳」
戦前、多くの小学校に金次郎の銅像が設置されていました。
第二次世界大戦中、戦争の遂行に必要な金属資源の不足を補うため、金属類の回収が行われました。
その中には学校や公共の場に設置されていた二宮金次郎像も金属回収の対象となりました。
金属製の二宮金次郎像が供出された後、石やその他の材料で新たに像が作られることがあり、戦後も二宮金次郎の存在が伝え続けられました。
報徳とは
二宮金次郎(尊徳)の思想や方法論を
「報徳」と呼びます
「万物にはすべて良い点(徳)があり、それを活用する(報いる)」という彼の思想に対して、小田原藩主・大久保忠真から「汝のやり方は、論語にある以徳報徳(徳をもって徳に報いる)であるなあ」とのお言葉をいただいたことによります。
これら「報徳思想」や「報徳仕法」は、金次郎の子孫や弟子たちに受け継がれ、広まっていきました。
渋沢栄一、安田善次郎、鈴木藤三郎、御木本幸吉、豊田佐吉といった明治の財界人・実業家や、松下幸之助、土光敏夫、稲盛和夫といった昭和を代表する経営者たちにも多大な影響を与えたといわれています。
参考文献/公益財団法人 報徳福運社 報徳博物館 「二宮尊徳と報徳」
ダイエックスの理念
報徳思想の実践
至誠・分度・積小為大・勤労・推譲・一円融合
当社は設立40周年を記念し、二宮金次郎像を建立しました。倫理経営の原点となる「報徳思想」を説明したパネルを隣接し当社の理念を後世代に託しました。
報徳思想の具体的実践項目
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【至誠_しせい】
至誠とは真心であり「我が道は至誠と実行のみ」という言葉の通り尊徳の仕法や思想、そして生き方の全てを貫いている精神です。
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【分度_ぶんど】
人は自分の置かれた状況や立場をわきまえ、それにふさわしい生活を送ることが大切であり、収入に応じた一定の基準(分度)を設定し、その範囲内で生活することの必要性を説きました。
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【積小為大_せきしょういだい】
小さな努力の積み重ねが、やがて大きな収穫や発展に結びつくという教えです。小事をおろそかにする者に、大事が果たせるわけがないと尊徳は考えました。
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【勤労_きんろう】
人は働くことによって、生産物を得て生きていくことができる。また働くことを通じて知恵をみがき、自己を向上させることができると説きました。
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【推譲_すいじょう】
節約によって余った分は家族や子孫のために蓄えたり(自譲)他人や会社のために譲ったり(他譲)することにより、人間らしい幸福な社会ができると尊徳は考えました。
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【一円融合_いちえんゆうごう】
全てのものは互いに働き合い、一体となって結果がでるという教えです。例えば、植物が育つには水・温度・土・日光・養分・炭酸ガスなど、いろいろなものの徳が融けあってひとつになって育ちます。
相互扶助の精神
人々が互いに助け合う社会を目指します
仕事のみならず、ボランティア活動や委員会活動を通じて相互扶助の精神のもと社会貢献に努めています。働きに喜びを持ち、家族や祖先、地域社会、環境等へ感謝の心を養います。